水素フリーDLCコーティングであるta-C（tetrahedral amorphous- Carbon）膜は sp3 比が非常に高く、水素を基本的に含まないため、緻密で密度が非常に高く、ダイヤモンドに近い高硬度で絶縁性を持つ膜となります。
中でも、独自のFCVA成膜技術により成膜したta-C膜は、以下の特徴を有しています。
・高い硬度
・可変膜厚
・小さい表面エネルギー
・低温成膜
・優れた密着性
・優れた離型性（高接触角）
・低い摩耗率
・低い摩擦係数
・簡単な除膜（RIEプロセスにより）
一般的なDLC 膜のsp3構造が50％以下なのに対し、FCVA成膜技術による水素フリーDLCコーティングであるta-C膜「TAC-ON」では88％以上のsp3結合を有する安定したダイヤモンド構造を持っています。TAC-ON®薄膜は、低温成膜や超高硬度、基材への優れた密着強度、超低摩擦係数、極めて安定した化学特性、高い耐摩耗性など、多くの独自性を発現できます。FCVA成膜技術による水素フリーDLC薄膜は、様々な種類の金型や工具、部品などの寿命を大幅に延長し、生産コストの低減や生産性の改善に大きく寄与します。
TAC-ON®の利点
・88％以上のsp3 結合を有する安定したダイヤモンド構造
・高密度の膜
・優れた密着性
・超高硬度
・低い摩擦係数
・低い成膜温度
・低い表面エネルギー
・水素フリーカーボン膜
平均製品寿命を5～12倍に延長
TAC-ON®の主な用途
・ハードディスクドライブ（ヘッドおよび媒体）
・切削工具
・PCBドリル・ルーター
・精密金型
・自動車部品
・摩耗や破損が起こりやすい部品
・ミシンの部品